今回は、いつものパソコンに関するノウハウ記事とは少し趣向を変えて、日々仕事をする中で感じていることを書いてみたいと思います。
よろしければ、お付き合いください。
私は、お客さま先を訪問し、パソコンのトラブル解決や各種設定などを行う、ITサポートの仕事をしています。
ひと口にITサポートといっても、さまざまな職種があります。
この記事では、実際にパソコンを使っている方のそばで、機器や利用環境を確認しながら問題解決にあたる、現場のサポート担当者の立場から考えてみたいと思います。

最近は、AIを仕事に活用しているお客さまも増えてきました。
文章の作成や情報収集、アイデア出しなど、さまざまな場面で使われています。
これからもAIは進化し、活用の幅はさらに広がっていくことでしょう。
その一方で、「AIが普及すると、そのうち人の仕事がなくなるのではないか」
そんな話を聞くこともあります。
これまで人が行っていた作業を、AIが代わりにこなすようになる。
確かに、そのような一面はあると思います。
正直に言えば、私も以前は、そうなるかもしれないと考えていました。
こうした変化は、私のようにITサポートの仕事をしている者にとっても、決して他人事ではありません。
システムやサービスは次々と新しくなり、以前に身につけた知識が、そのままでは通用しなくなることもあります。
新しい技術や情報を追い続けなければならない中で、私自身も、これから先もこの仕事を続けていけるのだろうかと、不安に感じたことがありました。
しかし、AIを実務で使うようになってから、少しずつ見方が変わってきました。

AIを使えば、必要な情報を探す時間は大幅に短くなります。
すべてを自分の頭の中に記憶しておく必要もありません。
忘れてしまったことを確認したり、知らない技術の概要をつかんだり、問題を解決するための手掛かりを探したりすることもできます。
もちろん、AIが出す情報がすべて正しいわけではありません。
古い情報や、実際の環境では使えない回答が出てくることもあります。
その回答が正しいのか。
目の前の環境で本当に使えるのか。
それを判断するための知識や経験は、これまでの仕事の中で身に付けてきました。
経験があるからこそ、AIの回答をそのまま鵜呑みにせず、確認しながら使うことができます。
新しい情報を探し、問題解決の手掛かりを見つけるところは、AIが助けてくれます。
そして、その情報を判断し、現場で使える形に変えるのは、これまで積み重ねてきた経験です。
パソコンやシステムのサポートは、正しい操作方法を伝えるだけの仕事ではありません。
お客さまによって、使っている機器も環境も違います。
仕事の内容も、パソコンの習熟度も、考え方も違います。
同じトラブルであっても、すべての人に同じ説明や、同じ解決方法が適しているわけではありません。
どこまで説明すれば理解してもらえるのか。
どの方法なら、その人が無理なく使い続けられるのか。
目の前の問題を解決するだけでなく、その後に別のトラブルが起きないようにするには、どうすればよいのか。
こうした判断は、一般的な正解を提示するだけではできません。
実際のお客さまと接し、さまざまな現場を経験してきたからこそできる判断です。
AIは、一般的な技術情報や解決方法を提示することはできます。
しかし、実際の現場を見ないまま、そのお客さまに合った方法を選び、分かる言葉で伝え、本当に使える形に整えることは簡単ではありません。
そこに、ITサポートの経験が必要になります。

現場を見る力。
相手の困りごとを理解する力。
本当の原因を見つける力。
複数の解決方法から、その人に合った方法を選ぶ力。
これらは、長く仕事を続けてきた中で身に付けてきたものであり、新しい技術によって簡単に置き換えられるものではありません。
そして今は、こうした経験や判断力にAIの力を組み合わせることで、以前よりも効率よく、幅広い対応ができるようになったと感じています。
最新の情報や、問題解決の手掛かりを探すところは、AIの力を借りる。
その情報が正しいのかを判断し、現場で役立つ形にするために、これまでの経験を使う。
AIと経験は、どちらか一方を選ぶものではありません。
両方を組み合わせることで、ITサポートの現場では、これまで以上に経験を活かすことができます。
AIの普及によって、ITサポートの仕事がなくなるのではない。
むしろAIは、経験を持つ人が、その力を活かしながら、より長く仕事を続けていくための道具になるのではないか。
それが、AIを実務で使うようになった今、私が強く実感していることです。

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